2014年01月10日

年の始めに

掛け軸
正月も日は東より出て鳥はかあーと鳴く

厳寒に年始を迎え自然の寒さの中で身を引き締めて自省の心を持つ―。

古くから日本人にとってお正月とは自分自身を見つめ直すチャンスでもあります。

今年は午年。女学校卒業時先生方に書いて頂いたサイン帳の中で公民の男の先生からのメッセージは「突っ走った馬も時に落馬し 〜 後ろを振り返る。そして立ち止まるゆとりを持つように」と書き残して下さいました。これはこれまで事ある毎に幾度も思い返してきた深く心に残る言葉です。それにしても昔の先生は生徒一人ひとりを実によく見ておられたものだと活発だった当時の自分に苦笑しながら午年にあらためて有難く思う次第です。

私が小学生の頃は御題が出され、正月二日に書初めをすることが行事となっていました。五年生の頃の担任の先生は昨年の大河ドラマ「八重の桜」の主人公「八重」にも似た“銃後の守り”を担う女性のようなイメージで、その先生にお習字を習ったことが今も鮮やかに思い出されます。なぎなたがお得意で、袴に鉢巻たすき姿の凛々しい出で立ちが大変印象的な方でした。

当時の授業には凛とした礼儀作法と先生を敬う心がありました。まず始業時に机にお道具一式を用意し、新聞紙と半紙二枚を準備し瞑目して先生の来られるのを待ちます。先生が入られ礼をし、明治天皇御製の「鏡には うつらぬ人の まごころも さやかに見ゆる 水茎のあと」を詠い終わると静かに墨を磨ります。次に「練習しなさい」との声がかかると新聞紙を下敷きに半紙一枚で練習。最後に清書となり下敷きを替えて後の一枚に集中して筆を運びます。清書後は練習の半紙で筆の墨をなぞり、皆が書き終わると硯を新聞紙で巻いて持ち帰る。作法も含めて実に整然とした授業でした。

最近は音楽にあわせながら集団で書初めを行ったり、大筆でパフォーマンスを行ったりする様子をよく見かけます。正統と流行という二元論で見るべきではないのでしょうが、良し悪しは別として日本人独自の濃やかな精神性や感受性をこれからも残して行って欲しいものです。
馬土鈴
追記 私の部屋にはきまりごとなしで月ごとに飾りつけを楽しんでいます。一月は今年の干支にちなみ馬の土鈴を飾ってみました。



posted by ハルカ at 15:54| Comment(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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