2017年02月28日

厳島神社礼賛


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厳島神社世界遺産登録20周年記念として昨年(平成28年)10月14日厳島神社能舞台 にて観月能の公演がありました。観劇は叶いませんでしたが、先日、古典芸能のテレビ番組で
その時の演目「能 羽衣」が放映されており、名月と共に優雅な時を過ごすことができました。
私はこれまで厳島神社能舞台で上演された歌舞伎、狂言、東儀秀樹「幻想雅楽」、世界遺産登録10周年の記念シンポジウムなどのイベントに参加しています。

それぞれの公演とも劇場での観劇では味わえない趣きがあり、大方の場合、潮は大潮の時、月は満月、クライマックスは満潮時に設定されていました。
公演は満ち来る潮で始まり、寄せる潮騒、月は東南から次第に昇り、演目の中頃には満月の澄んだ月明りが水面に揺れ、妙なる鳴り物の響きが囃子方のかけ声、地謡と共に自然の演出と和し、幽玄の世界へと誘うかのように演目は進みます。
終盤にさしかかる頃には舞台はすっぽりと海上に浮かび、満潮時には一瞬潮が止まります。

月影に松葉を揺らすかすかな葉音。そしてその静寂の風景を打ち破るカーンと乾いた大鼓の響きで舞台は大詰めを迎え観衆の高揚の中に幕となります。
往時にタイムスリップしたかのようにしばし余韻を残したまま宿に─。その夜は古典芸能にも精通し、自身も小鼓、長唄をたしなんでいました主人との語らいはお酒も共にはずんだものです。翌朝弥山(みせん)の霊気一杯の空気を手に収め神社にお参りします。朝日に光る神々しく凛々しい厳島神社は夜の華やぎとはまた違った風情があり、厳島の観光の際はぜひお泊りをおすすめします。

厳島神社の社殿が今の形に整えられたのは平清盛が権勢を振るっていた1168年頃。そして能舞台が創建されたのが永禄11年(1568)頃、毛利元就が寄進したと伝えられています。
戦国時代には島全体が戦場となった “厳島合戦”があり、太平洋戦争では直線距離にして約16キロの距離に原爆の投下。そして戦後は枕崎台風の襲来といくつもの災いをくぐり抜けてきた奇跡の神社。その美しく神々しい偉容は後世に守り伝えてゆくべき文化財としてのみならず、私たち日本人の精神的支えとしても在るべき魂のパワースポットとも言えましょう。



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2017年01月30日

寒中初仕事


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暖かで穏やかな初春を迎えましたが、寒に入るや大寒波に見舞われ広島市内でも久方振りに冬らしい23cmの積雪。雪の質も雪だるまに適していたのか、あちこちに雪だるまが出来て子供たちのはしゃぐ声もきかれました。一方、北海道や東北、日本海側の方々は嘗てないほどの大雪にお見舞い申し上げます。

漢萌では恒例の寒仕事にまさに取りかからんとするところでの急な冷え込みに身も心も一層引き締まる思いでした。ことに今年は全員で社長の遺してくれた美容料造りの細事を今一度心に刻み込むためにも、作業ひとつひとつのこだわりとその意味を再認識しながら仕事を進めました。

潤々、明、明潤、ローションと間断なく自然濾過を続け立春の頃には終わる予定です。今年は特に厳寒中の作業となり、ことのほか良い製品に仕上がりましたのでぜひ楽しみにお待ちいただけたらと思います

今年は酉年。私と経理さん二人が年女です。同じ年女でも一方は早寝早起き、私は夜更かし朝寝坊の横着鶏。共通しているところは二人ともちょこちょこよく食べよく働くことでしょうか。「とり」は「とりこむ」と言われ縁起の良い干支です。遅ればせながら本年も漢萌をよろしくお願いいたします。


追記 
写真は私の部屋に飾った小さな正月飾りです。干支の鶏の香合、裏干支の兎の鏡餅に水引の松を添え、左右に古布で作った羽子板と江戸独楽を飾りました。


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2016年11月07日

カープ燦・讃


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平和大通りでのパレード

日本シリーズを地元で二勝したものの、優勝を信じていたファンにとって期待に反し残念な結果に終わったカープ。

秋空に鯉はね舞えず女神泣く

ファン、私も含め3戦以降は消化不良の感もあり、やや冷たい眼差しの方も多かったようです。しかし11月5日の優勝パレード、マツダスタジアムでの優勝報告会と進むにつれそんな思いは払拭されたのではないでしょうか。

小春日やパレードの歓喜赤く染む

幸運にも抽選に当たったファンで赤、赤、赤一色に染まった優勝報告会。スタジアムは超満員で、テレビで見ていた私も一体となり素晴らしい会でした。

大舞台での緒方監督の采配、選手の予期せぬ不調等々もあり、日本一の栄光を手にすることはできませんでしたが、監督の言葉の通り、口惜しさはありましたがむしろ沢山の教訓を得ることができたことが今後のカープにとって最大の糧となったことでしょう。

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続いて行われた黒田選手の引退セレモニーではその素晴らしいスピーチに誰もが心打たれましたが、クライマックスは式後の感動のドラマ。サプライズで行われた15回の胴上げとその後マウンドに一人残り30秒間にわたり右膝をついて抑えきれぬ涙を何度も拭うようなシーン。私はそこに男気黒田の見事な引き際を見た思いがしました。

秋空に燦・讃と舞う鯉黒田

黒田博樹のあまりに古風で律儀な男の矜持。いま私たち日本人が失いかけている大和魂を見せてくれたようで本当に清々しい一日でした。カープの皆さま有難うございました。


posted by ハルカ at 16:54| Comment(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする